hiromi-okayama’s blog

燃えるハートの雪女☃️というステキなコピーを藤田社長からいただきました

北緯44度。北海道下川町の「くらしごとツアー」に参加したよ。

会社を退職し、札幌に帰ってきてから3ヶ月が経ち、私は2月から再び会社に就職することにしました。(何の会社かはまだひみつ)

最後のフリーダムタイムを利用して、北海道は下川町の「くらしごとツアー」に参加したので、そこまでに至る経緯と、ツアーで思ったことと、これからのことを書きたいと思います。

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下川町の名物、アイスキャンドルを作りました。

 

目次 

 

 

生涯をかけてやり遂げたいものはなんだろうか

前職ではインターネットに関連するサービスをたくさんやらせてもらって、本当に好きなだけ思いっきり仕事をしました。とにかく自分のために、一生懸命働いて、会社から評価されることが嬉しくてまたがむしゃらに働きました。とても楽しかった。

でも札幌に帰ってきて一息ついたら、自分のために働くのはもういいかなって思ったんです。

自分が今まで生きてきた、まだまだ浅いけど経験とかを活かして、せっかくだから、大好きな北海道に何かしたい。そんな思いに駆り立てられました。

だけど、私は北海道を知らなかった。自分が何をしたいのかわからなかった。東京の会社からもらった仕事で食いつなぎつつ、何かを模索していました。

 

 

退職後に感じてきた社会の流れ

会社を退職してフリーランスになると、今まで見えてなかったものが急に見えてきました。見えてくるといっても、ハッキリと形になって現れるだけではなくてぼんやりと存在を感じたり、自分の中で疑問として出てくることもありました。

それはどんなことかというと、それは私の自由な方のブログにも書いたんだけど

 

フリーランスをやってみて変わったところ|明るいおかぴーのブログ

こういう「仕事」に関する価値観とか

 

地方で気づいた働く女性の環境と介護のはなし|明るいおかぴーのブログ

「介護」と「女性の仕事」に関することとか

 

みんな一緒に楽しく生きるって難しいんだね|明るいおかぴーのブログ

「生き方」についてのこととか。

 

日本の真ん中で大きな会社に勤めるのが偉かった時代はあった気がするけど今はそれだけじゃなくなってきていて、かと言って起業する人だけが偉いかっていうとそうじゃなくて、いろんな生き方と働き方があるんだなとか

スケールすることだけを追い求めてきた社会人生活だったけど、サスティナブルってすごく価値があることなんだなとか

昭和中期〜後期に良しとされていた家族像には無理が出てきて、結婚しない・子どもを作らない生き方も正しくて、それぞれのライフスタイルを若い世代中心に探し始めているけど制度はもちろん大多数を占める年上の方々の気持ちを含めた受け入れ体制はまだまだ整っているとは言い切れないなとか

ゲイとかレズビアンとかに対応するためのパートナーシップ制度じゃなくて、本当に全ての人を網羅できるような制度ができたら素敵だなとか

共通して思うのは、これはありきたりな言葉になってしまうんだけども、仕事や居住地も含めたライフスタイルはどんどん多様化に向けて動き出していて、いろんな生き方があっていいんだな、と。

 

ここまで思ったことが重なったのだけど、自分がこれからどうしたらいいのか分からなくて、本を読み始めました。最近流行ってた本から、お金の話まで、本当にいろいろ。

札幌に来る前に、経済産業省の方とお話したときに出てきた「東川町」というキーワードがやけに頭に残っていたので、「東川ライフスタイル」という本も読みました。(リンクは感想と共に後で貼ります)

 結論すごく面白くて、「地方活性化」「地域おこし」「まちづくり」なんてキーワードが自分の中に深く刻まれたときに、ふと、以前たまたまTwitterで見た記事が頭をよぎり、たまたまフォローしていた鳥井弘文さんがリツイートしていた記事に出会い、「くらしごとツアー」を知り、参加することを決めました。

 ここまで長いね、ごめんなさいね。

 

 

くらしごとツアーとは

東京23区と同じくらいの面積ながら、人口3400人で、かつ面積の9割が森林という、なんだかすごい町。すごくないですか?東京23区には920万人住んでいるのに、下川町には3400人です。しかも9割が森林て!東京に住んでたら「森林」ってそんなに見ないですよね。

で、どこにあるかというと、ここらへんです。

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 Google Mapsをキャプチャしました。

 

札幌から約240km(東京から浜松越えるくらい、新潟の手前)。下川町までJRは通ってなく(廃線になった)、名寄駅から車で更に30分。そんなちょっぴり過酷な場所に行ってきました。

 

下川町って、人口の減少自体は日本と同じくらいのペースだけど、若者が増えているんですって。それは、一生懸命若者を呼んでいるからなのですが、その一つの取組みが、「くらしごとツアー」なんですよね。

これを見てもらったほうが早いのだけど、引用しますね。

下川町では、ローカルベンチャー推進協議会をはじめ、新たに事業を興す起業家や、自分のやりたいことを実現するべくチャレンジする人を応援する町です。

自分のやりたいことを実現する場として、下川を選ぶ若者が、どんなところにその可能性を見出しているのか、実際に自分のやりたいことをどのように見つけ、実現に結びつけているのか。そのホントのところを、実践者の方々にお会いして学びます。

同時に、そうした動きが下川のどんな魅力の発信・発展につながっているのか。

2泊3日の下川町を知る旅。プログラムも、移住や就労をリアルに考えられるようなものになっていました。

1日目
13:00 JR名寄駅前集合
13:30 ツアーチェックイン
14:30 町の取り組み説明
16:00 町散歩
19:00 夕食
19:30 NPO法人「森の生活」説明
21:30 雪の森をスノーシューウォーク

2日目
 8:45  出発
 9:00  2日目オリエンテーション
 9:30 アイスキャンドル作り
10:00 アイスキャンドルのお話
11:30 昼食
13:00 開業準備中のゲストハウス訪問
15:00 町内若手の「86プロジェクト」のまちづくり
18:00 アウトプット
19:00 夕食

3日目
 8:30  チェックアウト
10:00 一の橋地区の先進的取組紹介
12:00 昼食
13:00 振り返り
15:00 下川出発
15:30 JR名寄駅解散

 

1日目は、行政という立場から、町の現状を勉強しました。

超絶雑にまとめると、元々鉱山があったけど閉山してから一気に人がいなくなったけど、9割を占める森林を頑張ってこう!ってなって循環型森林経営を基盤としていろんな派生産業が生まれ、「森林」が下川町の大きな強みになりました、という話。

2日目は町民が町を変えていった話

「このままじゃいけない、自分の子どもたちが大きくなったときに住みやすい町をつくりたい」という強い危機感から、町の人々が色々な動きをしていったそうです。それが何十年も前から続いていて、チャンスをピンチに変える、前向きなチャレンジャーのDNAがずっと続いていると、言っていました。

3日目は、「一の橋バイオビレッジ」の取り組みを勉強。

一の橋バイオビレッジは、エネルギー自給型の集住化エリアで、この取り組みによりこの地域の高齢化率が約50%→約30%に…!!!なんとも最先端な取り組みです。詳しくはリンクを読んでね…

 

びっくりするほどツアーがよくできていて、行政と民間、上手くいっていることと課題点、バランス良く学ぶことができました。とにかくみんな楽しそうに下川を語る。これはすごいことですよね。

 

 

くらしごとツアーに参加して

東京に暮らしている人から見たら、北海道の、しかも札幌じゃない寒そうなところにある”町”ですが、 先進的な地域だと思います。高齢化率の改善が上手くいっている、過酷な地域なのに産業が生まれている、人々が町を愛し大事に思ってる、よそから来た人を受け入れている、町全体が未来に向けて動いている。なかなか出来ることではないと思います。

循環型森林経営を始めたきっかけも、当時自然災害で多くの森林がダメになったときに、町長が「もったいないから再利用しよう」と言い、炭の事業が始まったようです。いまの町役場の方が「我々下川町民には、ピンチをチャンスに変える力、そのDNAが受け継がれているんだ」と言い切っていた姿が印象的でした。

地域おこし協力隊として下川町に来ている立花実咲さんが、「まちづくりは、ベンチャーのようです」とおっしゃっていましたが、まさにそのように見えました。下川に来て感じたワクワクは、私が前職に初めて出会ったときのワクワク感に似ている気がしたのは、そのせいかもしれません。

 

 

これからのこと 

ここまで長かったですね、すみません。

じゃあ、この下川町へ行って「くらしごとツアー」を体験した私が札幌に戻って、何をするんだ?という話。

2月から就職する会社でやることが、上手くやれば地域活性化に貢献できる気がしているので、「仕事をがんばる&楽しむ」でしょうか。すごく面白くない答えになってしまいまいましたが、今度は自分の利益のためだけに働くのではなくて、その先の、地域とか未来とかに対して働きたいと思っています。

今まで全く本を読まなかった私ですが、1月から読み始めて8冊目、読書は続けよう。読書は、体験を「楽しかった〜♡」で終わらせないために絶対に必要だと今回思いました。

自分の目で見て体験することも続けよう。今回は下川町まで行ってきたけど、次は東川町にも行ってみたい。他にも頑張っている市町村に自分の足で行って、感じたい。

迷い悩みながら前に進もうと模索した1月だったけど、この方向で間違いないんだなという確信が持てたのが良かった。私の第三の人生のスタートを切れた気がします。

 

 

おわりに

下川町に興味を持ってくれた方、こちらのサイトを見ていただくのがいいと思います!

shimokawa-life.info

移住者に対してのサポートがどんなものがあるか、どんな暮らしができるのかが詳しく載っています。移住説明会なども、日本各地でやっているので、そのお知らせもぜひ!

 

 

おまけ(写真で振り返るくらしごとツアー)

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左から順に

  1. まちおこしセンターコモレビ。森林の町なのでいたるところに木材が使われています。
  2. 町内いたるところに薪ストーブが!すごく温まります。
  3. 一の橋バイオビレッジは、長屋のように外廊下でつながっています(屋根があるから除雪の必要なし!感動)1LDK〜3LDKまであるようです。
  4. 下川町の名物、アイスキャンドルを作りました!寒さを逆手に取った取り組みが素敵です。
  5. スノーシューを履いて、夜の森散歩。寒かったけど、あの星空は忘れられません。
  6. 森を歩いていると、色々な動物の足跡が。人間だけじゃなく、植物も動物も一緒に生きている感がいいなと思いました。
  7. 町の看板には、下川町の名物がデザインされています。こういうのウキウキしますよね!
  8. 下川町は寒すぎて雪が溶けないため、雪の結晶が簡単に見られます。こんなに眩しくてこんなに美しいと思った雪原は久しぶりで、本当に感動しました。
  9. 一の橋バイオビレッジで子鹿がいました。近くてびっくり。
  10. スキージャンプ葛西選手も大好きだという菓子舗のやないさん。シュークリームが激ウマ過ぎて泣きました。
  11. 東京から移住されたマスターがやっているカレー屋さん。めっちゃ美味しいです。忘れられない。
  12. 下川町でとれるトドマツの葉で作った精油。それを使ったアロマや石鹸などが売られています。まるで森の中にいるような香りに包まれるよ〜!

 

参考図書

下川町にたどり着くきっかけとなった東川町の本。文字が大きいし写真多めなのですぐ読めます!これ読んだら絶対に東川町に行きたくなります。

東川スタイル―人口8000人のまちが共創する未来の価値基準 (まちづくりトラベルガイド)

東川スタイル―人口8000人のまちが共創する未来の価値基準 (まちづくりトラベルガイド)

 

 

 下川町の本もありました。この本の紙は、下川町で取れた木でできているらしい(たしかそうだったハズ…)ちなみに、Amazonで購入しましたが、私のもとにはまだ届いていないので読んでいませんがきっと素晴らしいと思います。笑

エネルギー自立と地域創造(づくり) 森林未来都市 北海道下川町のチャレンジ

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